うつ病の発症は、生活のなかで楽しさを感じられなくなる、物事に興味がもてなくなる、劣等感を感じる、眠れない、といった前兆のような症状から始まることが多く、これらの症状はほとんどの場合、急にあらわれます。
最初はどの症状も軽いのですが、やがて憂うつな気分が強くなり、行動を起こすことがおっくうになっている自分を感じます。自分を強く責めたり、仕事に集中できなくなったりして、発症がはっきりしてきます。そして、徐々に悲観的な考えをもつようになり、死を考えるようになることもあります。もっとも重症の時期は、行動を起こすことができなくなり、人に援助を求めることも難しくなります。
このようなうつ病の状態は、できるだけ早い時期から適切な治療を受けることで、徐々によくなっていきます。回復してくると、物事を楽しめる、興味をもつ感覚が戻ってきます。治りたいという希望も持つようになり、からだの症状も軽くなっていきます。