十分に休養できる環境を整えることも、患者さんが治療をしていく上で、大きなサポートになります。元来真面目で責任感の強い患者さんは、仕事や学校を休んだり、家事をしないことに対して罪悪感をもち、なかなかゆっくりと休みをとろうとしません。休養は、うつ病治療のもっとも重要なことの1つです。こころとからだの両方に負担がかかったままでは、薬物治療などの効果も十分に期待できません。
医師が、休職することが必要だと判断した場合には、家族やパートナーが休職期間や今後の見通しについて説明を受けて、患者さんに伝えてあげてください。休むこと=悪いこと、と考えている患者さんにとって、大切な家族あるいはパートナーであるあなたから「休んでほしい」といってもらうことで、こころが楽になります。
また、主婦や自営業の場合には、家で休むことが難しい場合もあるでしょう。このような場合には入院して、治療以外になにもしない環境をつくることも、選択肢の1つです。